『過保護のカホコ』の熱狂ファンが語る名言セリフまとめ!


どうも、キャナナです。
わたしは国内ドラマが大好きで、毎シーズンすべての新ドラマを録画して見てるんですが、もうね、今シーズンのイチオシは『過保護のカホコ』しか考えられない!というくらい、どっぷりはまっています。
基本的にドラマを見るときはすべて録画で好きなときに適当に見る感じなんですが、『カホコ』だけは毎回リアルタイムで視聴!しかも、次回が待ちきれなさ過ぎて暇つぶしに何度も何度も1話から見直すほどのはまりっぷり!
いやー、こんなにはまったドラマははじめてかも。
と、いうことで
そんな『カホコ』の熱狂ファンのわたしが、ドラマに出てくる数々の名言をまとめてみましたので、ぜひご覧ください!
『過保護のカホコ』とは
就活につまづき、途方に暮れている女子大生のカホコ(高畑充希)は、大手保険会社勤務のパパ(時任三郎)と専業主婦のママ(黒木瞳)に超過保護に育てられた、優しくて世間知らずで何事にも一生懸命な女の子。
しかし、画家志望の青年・麦野ハジメ(竹内涼真)と大学で偶然出会ったことで、カホコは数々の気づきを与えられ、どんどん大人への階段をのぼっていくことに。
このドラマには、社会・親・子供たちへの「問題提起」と「愛」と「エール」がたくさん詰まっており、そのどれもがセリフで明確にメッセージとして伝えられているため、とてもわかりやすい半面、心に突き刺さっていつまでも尾を引くような鋭さもあります。
今回の記事では、そんなふと立ち止まって考え込んでしまうような「深いセリフ」や「名シーン」を集めてみましたので、ぜひあなたもじっくりと考えてみてほしいなと思います。
『過保護のカホコ』名言集
「ていうか大事なことがわかってないんだよお前は。そもそもお前は何のために働くんだ?」(第1話)
就活で20社以上受けてもすべて落ち、パパの取引先にコネ入社しようとしていたカホコに麦野くんが言ったセリフ。
これ、意外とみんな考えてないんじゃないかなと思いました。何を隠そう、わたしもそうだったので笑
「大学を卒業したら働く」というのが世間一般の常識であり、当たり前になりすぎていて、その本当の理由を考えることをみんな忘れてしまっているのかもしれません。
自分はなにがしたいのか?自分にはなにができるのか?自分はどうやって生きていきたいのか?自分はなんのために働こうとしているのか?そういう本質的なところを考えずに就活をするから、がむしゃらに応募して落ちて絶望するカホコ状態になるのかも。
カホコはこの麦野くんからの一言に大きな衝撃を受け、第1話の最後についにその答えを見つけます。
「人生でほんとに知りたいことはネットなんかに出てない。」(第2話)
カホコのいとこの糸ちゃんが手首を痛めて、大好きなチェロが弾けなくなったので、そんな糸ちゃんを励まそうとネットでいろいろ方法を調べていたカホコに麦野くんからこの一言。
わたしもこうしてネット上にブログを書いて発信している側なので、微妙な立場ではありますが(笑)最近はネットでなんでも情報が手に入るようになり、ほんとに便利な世の中になりましたよね。
なのでつい、わからないことはなんでもネットで調べれば解決できるかのように思ってしまいがちですが、ネットで得られる情報はあくまで「人」が書いたものであり、すべての情報が正しいなんてことはなく、間違っていることもあれば、正反対の意見が書いてあることもしばしば。
結局はすべて情報を受け取る側で取捨選択をしなければならないし、判断するのは自分自身。また、人の心はひとりひとり違うし、とっても複雑なので、あらゆる状況での適格な答えなんて早々みつかるわけもない。
つまりは、人生で大事なことはちゃんと自分の頭で考えなさい。ということなんだと思いました。ネットでの情報はあくまで参考であって、答えを出すのは自分であるということは忘れないようにしたいですね。
「お前は何ひとつ悪いことはしてないだろ。だからもうこれ以上自分を責めるな。ただ、今はショックで傷ついてるだろうから思いっきり泣いて忘れろ。」(第2話)
なんとか糸を励まそうと手を尽くしたカホコでしたが、結果的に糸の逆鱗に触れ、ひどい言葉を浴びせられ、あまりのショックにパニックになってしまう。親戚のことなので今回ばかりはママにも相談できず、どうしたらいいのかわからなくなっているそんな時、様子を見に来てくれた麦野くんからこのアドバイス。
このシーンはもうね、ドラマ史上最高ですよ!!笑
セリフの抜粋ではうまく伝わらないのが残念でたまらないのですが、これはぜひ実際にドラマを見て欲しい。麦野くんの優しさがたまりません。
で、この麦野くんのアドバイスについてですが、ここでのカホコの状況って結構みんなにも当てはまるんじゃないかなと思うんです。世の中、理不尽なことって多いですよね。自分が良かれと思っていろいろと尽力したけれど、結果は散々で、ひたすら傷つけられるような言葉を浴びせられて終わっちゃうようなことが。
自分としてはまったく悪気はなかったし、いい加減な気持ちでやったのでもないし、一生懸命相手のことを想って考えて考えて、良かれと思ってやったのに、なんでこんな目に合わなければならないのか。じゃあ一体どうすれば良かったのか?自分のなにが間違っていたのか?その答えを求めて頭の中がぐるぐる回ることってありますよね。わたしは結構これあります。。
そこで、麦野くんは言ってくれているわけです。「お前はなにも悪くない。自分を責めなくていい」と。この言葉だけでどれだけ救われることか。。
つい、もっとこうしてあげればよかったんじゃないかとか自分を責めてしまいがちですが、そこに悪意がなかったのであればそれは「善意」です。たとえもっと良いやり方があったのだとしても、善意からの行動が悪いはずはありません。だから自分を責めなくていい。
わたしはこの言葉に、なぜか自分もまるっと許されたような気がして、涙が溢れました。
「ツライ時は泣く」というこのシンプルなことが、大人になるとなかなかできなかったりします。なんか頭でいろいろとこねくり回してるうちに、泣くことを忘れちゃうんですかね。いくらいろいろと理由を探したとしても、ツライと思った事実は変えられないわけで、その気持ちを癒すためには「論より涙」。人は涙を流すことでツライことを乗り越え、再び前向きに歩いていけるようになるのかもしれませんね。
「もうだまれだまれだまれだまれ!うるさいうるさいうるさいうるさい!もうこれ以上カホコの邪魔しないで!!」(第3話)
カホコと麦野くんが隠れて会っていたことに怒ったママが、よく知りもしないで麦野くんの悪口を並べ立てたことにカホコが激怒。はじめてママに対して反抗し、怒鳴った時の名セリフ。
もうこの時のカホコ最高です!
親ってよく頭ごなしに否定したり、勝手に決めつけたりしません?笑(うちはこういうこと結構ありました。。)でも、親に対してってなかなかうまく反論できなくて、結局いつも泣き寝入り状態になって、納得できないまま悶々とすることが多いんですが、その時の気持ちをカホコが代弁してくれたような、スカーっとした気持ちになりました。
このシーンはね、ぜひとも親世代に見て欲しい。子供が反発するということは、ただ思春期だからとか反抗期だからとかで片づけるんじゃなく、わたしは親が自分自身を見つめ直す必要があると思ってます。
ママが麦野くんとカホコを離そうとするのは、ただカホコが自分の支配下から出そうで怖いから。そして、麦野くんへの嫉妬です。これまではなんでも自分の言う通りに素直に聞いていたカホコが、いきなり秘密を作るようになったり、その秘密を自分ではなく麦野くんには話していたり。ママこそがカホコの一番の理解者であり、唯一頼られる存在であると思っていたのに、自分の知らないカホコがどんどん増えていくことに寂しさを感じたのでしょう。
その気持ちはとってもよくわかるんだけれど、子供はいずれ親から旅立っていくもの。いろんな世界を知ることで、親には話せないこともたくさん出てきます。それは子供が成長した証。子供を守りたいという気持ちは間違っていないけれど「保護(親の支配下に置くこと)」と「自由(子供の成長・旅立ち)」は両立できません。
子供が反発するということは、それは少し保護が強すぎるというサイン。子供も自分自身の人生を歩もうとしています。親も、子供とニコイチになっていた人生から、再び自分だけの人生に戻るよう、心の準備を始めなければいけない時なのかもしれませんね。
「誰でも生きていけばさ、家族にも言えないような秘密とか悩みができて、そのつらさを分かち合ってくれる人がいないとやってけないんだよなきっと。」(第4話)
カホコが「人はなんで恋をするのでしょうか?」と話したときに、おじのマモル(佐藤二朗)が言ったセリフ。
これは、なぜ恋をするのかというよりも、なぜ家族以外に「恋人」という存在が必要なのか?という問いへの答えだと思いました。親ってやっぱり特別で、わかって欲しいんだけど心配はかけたくないみたいな、複雑な思いってありますよね。そんなとき、恋人の存在がどれだけありがたいか。
なんでも相談できて、自分を肯定してくれて、受け止めてくれて、助けてくれて、応援してくれる存在。これまで親に理解してもらえなかったり、相談できないことだったら、全部自分ひとりで飲み込んで解決していくしかなかったのが、今度は2人で分かち合うことができる。それがどれだけ救いになるでしょう。
そんな相手が見つかることは、ほんとに素晴らしいことであり、奇跡。みんな1人では抱えきれないからこそ、共に助け合いながら、支えあって生きていく相手が必要なのだと思います。それがカホコにとっては麦野くんであり、麦野くんにとってもカホコになっていきます。
「なんだかんだお前も親のせいにしてるからさ。そんなことしてる暇があったら、これからどうするかちゃんと親と話し合ったほうがいいんじゃねえのか?」(第4話)
いとこの糸が、チェロが弾けなくなったことを親のせいにして文句ばかり言って、一向に前に進もうとしない姿を見て、麦野くんから一言。
これは子供側にぜひ見て欲しいシーン。
とってもツライことがあると、つい人のせいにしてしまう気持ちもわかるし、いろんな親がいるので、たっくさん不満もあると思う。子供は親を選べないから、自分に収入がないうちは親に頼るしかないし、たとえどんな家庭であってもその環境で生きていくしかない。
幼いころはその家庭がすべてだから、それが良いのか悪いのかもわからず、ただ適応していくしかないんだけれど、大人になってくると、だんだんと他の家庭のこともわかってきて、なんで自分の家はこうなんだろうと腹が立つこともある。
でも、起きてしまったことは仕方がないし、今さら親を変更することもできない。大事なのは「これからどうするか」。それこそツライことは泣きじゃくってさっさと忘れて、変わりもしない過去に文句ばかり言ってないで、これからどうするのかをしっかり考えたほうがいい。それが、子供から大人になるということなのだと思います。
麦野くんは家庭環境が複雑で、両親には人一倍怒りや不満や悲しみもあると思う。でも、彼はひたすら前を向いて、自分の力で必死に歩いてきた。だからこそ、この言葉には重みがあるし、彼なりの糸ちゃんへのエールだったんじゃないかなと思いました。
「申し訳ないけど、これからも娘と会ってやってもらえないか。もちろん友達としてでいいから。君にフラれて元気のない娘の姿を見てたら、あの子のために何かしてやれないかと思って。」(第4話)
カホコが麦野くんにフラれて落ち込んでいるのを見かねて、パパが麦野くんにお願いをしに来たシーンでのセリフ。
ほんとはここでのパパのセリフ全部が名言なくらいかっこよかったんですが、長すぎるので泣く泣く抜粋。
カホコが麦野くんにフラれて喜んでいるママとは対照的に、今のカホコの気持ちを第一に考え、なんとか力になりたいと思うパパの愛が感じられます。なかなかここまで行動できるお父さんっていないですよね。うらやましいです。
娘を傷つけるかもしれない何かから必死に守ろうとするママの愛と、傷ついた娘のために必死に何かしてあげようとするパパの愛。一見、正反対なことをしているんだけれど、どちらも娘を愛するがゆえの行動であり、カホコが両親からどれだけ愛されているかがわかるシーンでもありました。
「この世界で家族以外にも自分を必要としてくれてる人がいて、いつでも会いたいって思ってくれるのってこんなにうれしいんだね。なんか私も生きてていいんだよって言われてるみたいで。」(第4話)
麦野くんがカホコに「俺にはお前が必要なんだ。これからも俺の絵を見て感想を言って欲しい。」と伝えたあと、別れ際に「じゃあ、また明日な。」と言ったときのカホコのセリフ。
あぁ、この気持ちすごくわかるなぁと思いました。親から愛されるのはある意味当たり前というか、子供が欲しくて作ったんだから愛して当然だみたいな気持ちがどこかにあって、だからこそ、親からはいくら愛されてもどこか満足できないというか、それだけでは不安で、家族以外の人に必要とされて初めて、自分の存在が認められたようなそんな気持ちになるんですよね。
これだけ家族に愛されてきたカホコにとっても、自分の好きな人から必要とされる喜びはまた格別だったのだと思います。このカホコの言葉は、親に捨てられたと思っている麦野くんの心にもきっと大きく響いたことでしょう。
「結局お前たちが愛してるのは、俺が稼いでくる金で、俺じゃないんだ!」(第4話)
パパが普段から抱いていた寂しさが一気に溢れ出し、ママとカホコにこれまでの愚痴を暴露したときのパパの悲痛な叫び。
これ、結構世のお父さんたちが思ってることなんじゃないかなと思いました。笑
母子のつながりって、やっぱり父親が介入できないような絆があるような気がして、寂しい思いをしているお父さんも多いと思います。そして、自分が必要とされるときはいつもお金のことばかり。。そりゃ、こう思ってしまうのも無理はありませんよね。
カホコが「パパ、戻ってきて」とお願いしたことで、一応事なきを得ましたが、実際には以前とあまり状況は変わっていない様子。
この問題はなかなか解決が難しいかもしれませんね。。実際、母子のつながりは特別な気がするし、お金の面でどうしても父親に頼ってしまうのも確か。その上で父親が存在感を出すためには、お金以外でも「頼れる父」になるしかない・・?
「最後は覚悟を決めるしかないわよ。たとえ子供が転んでも立ち上がると信じて。愛するより信じるほうが難しいんだから。」(第5話)
どうしても子離れができない娘(ママ)を見かねて、ばぁば(三田佳子)が電話で伝えた言葉。
これはネットでも大きな話題となった、ほんとの名言です。
「愛するより信じるほうが難しい」ほんとそうですよね。信じるということは「手放す」ということであり、たとえ結果がどうなろうとも、それを受け止めるしかない。自分の支配下に置いて守るよりもずっと勇気のいることです。
できる限り子供が傷つかないようにしたいと思う親心は重々承知の上で、それでも子供がこれから一人でも生きていけるように、あえて手放す覚悟を決めなさいと諭すばぁば。
これは全国の母親へのエールでもあると思いました。誰もが同じ悩みで苦しむからこそ、人生の先輩からのこの言葉は大きい。まだまだママは覚悟できていないようですが、これからきっとカホコを信じて手放す時が来るんだろうなと思います。
「自分がなんにもできないのが悔しい。ハジメくんにも家族のみんなにも何かしてあげたいのに幸せになって欲しいのに、仲良くして欲しいのに、なんにもできない自分がもう嫌で嫌でたまらない。」(第5話)
ハジメ(麦野)くんがお母さんとの思い出の赤い絵の具を川に投げ、それを拾おうと探しているときに話したカホコの言葉。カホコの家族や親戚はさまざまなトラブルで仲が悪くなって、ハジメくんも母親とのことで苦しんでいるのに、それに対してなにもできない自分を責めているシーン。お姫様抱っこでも話題になりました。
「周りのみんなを幸せにしたい」というカホコの優しさと愛に溢れる想いがハジメの心も突き動かし、このことがきっかけでカホコとハジメの交際がスタートします。
みんな自分のことでいっぱいいっぱいな中、カホコは人の問題までなんとかしてあげようと必死に考えて。。なんて優しくて強い人なのでしょう。自分だっていっぱいいっぱいなのに、それでも決して人を悪く思わず、相手のためだけを真っすぐに想っている。
ハジメくんのために一生懸命おにぎりを作って行って、俺おにぎり嫌いだからと冷たく言われたとしても、ショックだとか自分の気持ちなんてそっちのけ。ハジメの心の傷だけを見て、どれだけツライ思いをしてきたのかと想像し、さらに自分にできることはないかと思いやる。
わたしは、人のためになにかをしてあげたいと思うタイプの人間ではありません。子供のころから親に頼らずなんでもひとりで解決する節があったので、どちらかというとハジメくんのほうに似ているのかも。
なので、このカホコの姿にはわたしもグッとくるものがあって、感動して好きになったハジメくんの気持ちがすごくわかります。人のためにここまでしてくれるんだという衝撃とありがたさとうれしさ。わたしが旦那を好きな理由もこれと同じなのかもしれないとふと思いました。
「不安になったの。もしかしたら私のことなんか誰も好きじゃないのかもしれないって。でもね、カホコだけは違った。この子だけは私のこと無条件に愛してくれる。この子の愛情だけはどんなことがあっても信じることができるって。」(第6話)
カホコの自立宣言で自分はもう必要ないんだとショックを受け、家を飛び出したママが、同じく家を飛び出してきた姉妹とばぁばに打ち明けたセリフ。
ママのこの言葉を聞いて、胸がキューンとなりました。
親もはじめから親だったわけではなく、自分と同じように子供だった時代があって、いろんな想いを胸に抱えながら生きていて、その上で今の親の姿がある。当たり前のことなんだけれど、なんか親の子供のころのことなんて想像できなくて、無意識に完璧を求めてしまっているのかもしれません。
ママがこんなにカホコに過保護になったのにもちゃんと理由があって、「誰も私のことを好きじゃないのかもしれない」という悲しい思い込みから救ってくれた天使だったからこそ、愛しすぎてしまったのでしょうね。
わたしにはまだ子供がいないので、子供に無条件に愛される喜びというものはまだ実感したことがないんだけれど、おそらくとんでもなくうれしいことで、この子のためならなんだってできると思うくらいのありがたさなんだろうなと感じました。
「子供が船ならいつかイカリをあげて港を出てかなきゃいけないのよ?きびしい航海に疲れたら、また港に戻ってくればいいんだから。」(第6話)
先ほどのママの素直な気持ちを聞いて、ばぁばからのアドバイス。
「親のあるべき姿」を提示してくれている気がします。
子供に代わって船を操縦してあげるのではなく、親は港。きびしい航海に疲れた子供がいつ帰ってきてもいいよう、万全の準備を整えて待っていてあげるのが親のつとめなのだなと思いました。
これ、心配でいつまでも一緒に航海についてきてしまうママのような親もしんどいんですが、港が荒れ放題で帰る港がない子供もしんどいんですよね。帰る港がないと、どんなに荒波にもまれても休むところも癒されるところもなく、ただただひとりで航海を続けなければいけないから。そう、ハジメくんのように。
だから、ちゃんとした安心できる港があるということは、子供にとってはほんとに重要なことで、親はその役割だけは必ず果たせるようにならないといけないんだなぁと思いました。
「ほら、泣いたよ。これで満足?」(第7話)
家族の問題を必死に解決しようと踏ん張ってきたカホコ。でも何もかもが裏目に出てうまくいかず、ハジメくんから「付き合うのやめよう」と言われたのがとどめとなり、これまで我慢していた涙がこぼれ落ちた時の一言。
これは名言というより名シーンという感じでしょうか。
ハジメくんはずっと前から「ツライときは泣け」と言っていたんです。でも自分ががんばらなきゃいけないからと聞く耳を持たず、結局はつらさを抱えきれずにハジメくんにひどく当たってしまい、ついにはハジメくんからも別れを告げられることに。
なんでこんな悪いことばかりが重なるんだろう。。って時ありますよね。なにもかもが負のスパイラルに陥って、なにをしても裏目にでることが。そんなときはまわりの人の声に耳を傾けたほうがいいのかもしれませんね。自分には見えていないなにかが、まわりの人には見えていることもあるかも。
ひとりでがんばってきたつもりでも、実はパパやママやハジメくんの支えがあって糸ちゃんの誕生日会は開かれていて、みんなのことを見て想っているつもりでも、一番大切なハジメくんのことはあまり考えてあげられていなかったり。全部ひとりで背負うのは無理なんですよね。
ハジメくんの「付き合うのやめよう」は、カホコのことを想って必死に苦手な名前を呼ぶことを練習したり、陰ながら糸ちゃんの件をサポートしたり、つらそうなカホコを必死に励まそうとしてきたハジメくんの気持ちが崩れ落ちた瞬間でもあったのだと思います。
「これからもずっと幸せでいねえと許さねえぞてめぇ!・・みたいな感じで。」(第8話)
7歳のとき、自分を置いて出ていった母親と再会し、幸せそうに生活している様子を見て、ハジメくんから母親に言った言葉。
今までひとりで生きてきてどれだけつらかっただろう。それでも、母親の事情を受け止め、許し、これからも幸せを願う。ハジメくんの優しさと愛に感動しました。
自分の境遇を憎んだこともたくさんあったと思うけれど、ハジメくんもまた、カホコと出会ったことで大きく変わっていて、カホコがいるからこそ、母親の幸せも願えるようになったのだと思います。カホコと出会えたことで、ハジメくんもようやく幸せを感じられたから。
それにしても、母親に恨み節ひとつ言わずに去っていくハジメくんはかっこ良すぎますね。
「もうどこにも行かないでくれよ。カホコがいないと自分が嫌になんだよ。自分の生きてるこの世界も嫌になんだよ。もうそんなの嫌なんだよ。」(第8話)
母親が出ていってからもう泣かないと決めていたハジメ。母親に再会して、カホコのおにぎりを食べた途端、今までずっと我慢していた涙が一気に溢れ出して子供のように大泣きし、カホコに言ったセリフ。
ここも超名場面ですね。
子供のころから大人になるしかなかったハジメと、いつまでも子供で大人になれなかったカホコが、ここでついに逆転して対等になり、本当に深い部分で支えあえる相手になった瞬間でした。
これまでずっとカホコに対して「ツライ時は泣け」と言っていたハジメでしたが、本当に泣きたかったのは自分だったんですね。誰よりもつらくて悲しい気持ちを抱えて我慢していたのはハジメだったんです。
そんな、弱い部分を丸腰でさらけ出したハジメに対して、カホコは大きな愛で包み込みます。かつて自分がハジメにしてもらったように。
ハジメは、ずっと暗闇の中たったひとりで孤独な航海を続けてきて、カホコと出会えたことで、ようやくこの世界にヒカリを見いだします。「もうどこにも行かないで」という子供のようなハジメの姿がとっても愛おしく感じました。
「糸が生まれた時、私たちみたいな夫婦になんでこんな可愛い子が生まれたんだろうって信じられなかった。もしかしたら、かぐや姫みたいにいつか私たちの元からいなくなっちゃうんじゃないかって」(第9話)
いとこの糸が大好きなチェロを売って、悪い友達のところへ行こうとしているときに、母親の節(西尾まり)が話した言葉。
わたしは、糸がこんな風に荒れてしまったのは、これまで親の期待を背負い過ぎたからだと思ってたんですよね。期待に応えなきゃ応えなきゃとがんばり過ぎたせいで、自暴自棄になって、こんな風になったのは親のせいだと思うようになって。
その気持ちもすごくわかる部分があるし、親の期待に応えようとがんばりすぎてしまう子供は多いから、その警告のような意味合いで糸ちゃんのことは描かれていると思っていたんですが、このシーンでそれが覆されました。
節は、凡人が天才を産んだことはわかっていて、その上で、自分たちにできる限りのことをしてあげて、その才能をつぶしてしまわないよう、自分たちが糸の才能の邪魔にならないよう、必死に支えていたんだなと思いました。
自分が果たせなかった夢を子供に託してる親も結構多いと思うんです。うちの子供はこんなにすごいんだぞって自慢したくて子供にいろいろさせる親も。
でも、節たちはそうじゃなくて、親の希望よりも先に子供の才能と夢があって、ただそれを全力で応援してきただけだったんですね。糸のことを誰よりも尊敬していて、応援している親の姿がわかる感動的なシーンでした。
「大事なのはその愛に自由があるかどうかよ」(第9話)
ばぁばが不治の病に伏せっているときに、3人の娘たちに母親としての後悔を順に謝罪した後、長女の泉(カホコのママ)に対して伝えた言葉。
第5話でばぁばが話した名言「愛するより信じるほうが難しい」と並んで、超名言がまた出ましたね。
なんか、この言葉を聞いてハッとしました。
これ親子の関係でも、男女の関係でもあると思うんですけど、「こうしてくれるから好き」っていう条件付きの愛に、無意識だけどなっていることがあるんじゃないかなと思いました。
テストでいい点数を取ったからほめる。ママの言うことをちゃんと聞いてえらいからほめる。これって、つまりはママの思い通りの行動をしているからほめる(愛する)ということになっていて、宿題しなくてママの言うことも聞かなければほめられない(愛されない)というような誤解を与えかねないというか、親にそんなつもりはないんだけれど、自然とそういうことになってしまう部分があると思っていて、ママに愛されるためにはママの言うことを聞かなきゃいけない。ということになると、子供としてはすごく苦しいんですよね。
カホコのように、ママが思っている良いことと子供が思っている良いことが同じなときはいいんだけれど、だんだん意見が食い違ってくることもあると思うんです。ハジメくんのこととか。
そうなった場合に、子供が言うことを聞かないのなら愛さない。勘当だ。みたいになると、親の愛としてはちょっと違うかなと思うんです。子供は親の思い通りになる人形なんかじゃないから。
子供にも子供なりの考えがあって行動しているから、子供がたとえどんな選択をしたとしても、子供を肯定し、応援し、愛し続けるのが親としての理想の愛じゃないかなと思いました。その選択によって悪いことが起きるんじゃないかと心配する気持ちもあるから、なかなか難しいとは思いますが。
ばぁばも、条件付きの愛はダメよ。と教えてくれているのだと思います。愛を武器に子供を束縛してはダメ。それはほんとうの愛じゃない。相手に自由があるのが、本当の愛なのだと。
男女の関係で束縛してしまう人も要注意ですね!愛するより信じるほうが難しい。ほんとそうですね。
「どんなにつらくても、ちゃんと寝て、ちゃんと食べて、好きな人の手を離さないで」(第9話)
ばぁばがカホコに残した最後の言葉。
どんなにつらくても、好きな人の手は離しちゃいけない。生きていく上でのすっばらしい助言だと思いました。
このあとのハジメくんからのプロポーズにもつながりますが、つらい時にこそ好きな人が必要で、支え合わなくちゃいけない。自分が一番つらい時に離れてしまうような人は運命の人じゃないんだろうなと思いました。
わたしが旦那と結婚したのも、わたしが人生のどん底にいる時でした。うつみたいになって身体を壊して、働けなくなって、このままずっと体調が良くならなかったらどうしよう。働けなかったらこれからどうやって生活していこう。。と絶望していたときに、すべてを受け止めてくれて、寄り添ってくれたのが旦那でした。
つらい時は、もう何もかもが嫌になって、投げ出したくなることもあるかもしれませんが、そんな時でも好きな人の手だけは離さないようにしたいものですね。そうすればきっと、生きる活力がわいてくるし、未来に希望が持てるようになると思います。
寝るのと食べるのと同じくらい、生きていくには恋人が必要なのよ。という意味のように思いました。
「初代、ありがとう。愛してるよ」(第9話)
ばぁばが亡くなった後、じぃじ(西岡徳馬)が泣きながら何度も言った言葉。
ばぁばが生きているときには、全然言えなかった言葉です。照れくさかったのか、言ってしまうとばぁばが死んでしまうような気がしたのか。。
この「ありがとう」と「愛してる」が言えない人も結構多いんじゃないかなと思います。わたしもありがとうとごめんなさいを言うのが昔から苦手で(笑)なんか素直になれないというか、慣れていない人には勇気のいる言葉でもありますよね。ばぁばも亡くなる前になって娘たちに何度も「ごめんね」と言っていました。
このシーンは、普段なかなか言えない言葉も、死んでからでは伝えられないんだよ。という戒めのような気がしました。まぁ、ばぁばはじぃじの気持ちは十分わかっていたとは思いますが。それでも、きちんと言葉で伝えたほうがうれしいでしょうから。ばぁばのように言わなくてもわかってくれる人ばかりではないので、わたしたちも生きているうちに、大切な言葉は伝えなきゃですね。
「生きている限りいい人で終われる人生なんてないってことで、だったら過去を悔んだり将来を不安に思うよりも、今の自分の愛とか優しさを信じながら生きていったほうがいいんじゃないですかね。」(最終話)
お互いに自分が悪いダメ人間だからと離婚してしまった、おばの環・衛夫婦に対して、カホコからいいこと言ってくれとバトンタッチされてハジメが伝えた言葉。
わたしもここ数年、良い人間になりたい願望がすごくって、自己啓発本を読んだり、常日頃からいろいろと反省したりしているんですが、人間誰もが弱い部分も持っていて、常にいい人でいられるわけないですよね。良かれと思ってやったことでも、相手の受け取り方次第で悪くもなってしまうし。
でもハジメくんは、失敗してしまったからってそれを悔む必要も未来を悲観する必要もなくて、それを悔いて良い人間になろうとしている今のその気持ちを信じて、生きていけばいいんじゃないかな。と言ってくれています。
なかなか深い言葉ですよねー。
人は、日々反省する生き物で、なにも自分だけがダメなわけじゃない。みーんなそうやって間違いながらも、いい人間、優しい人間、愛のある人間でありたいと願って生きているんだと思うと、なんか心が救われるというか、自分を責めなくていいんだなというか、前を向いてがんばっていけばいいだけなんだ。と勇気をもらえました。
「私が聞きたいのは、私以上にカホコを幸せにする覚悟があるかどうかよ。あなたは離婚したら他人になれるけど、私はカホコの人生に一生責任を負っていかなくちゃいけないの。」(最終話)
結婚を許して欲しいとお願いに来たカホコとハジメに対して、ママが言った言葉。(一部中略)
親としての責任感や誇りがよく表れた言葉だと思います。
子供が欲しい欲しいとツライ不妊治療の末にやっと授かったのだから、その子を一生幸せにする責任が私にはあるんだ!というママの思いはかっこいいなと思いました。
実際、子供の人生は子供のものだし、親が100%どうこうできる問題ではないんだけれど、それでも、この世に1人の人間を生み出したのは親のエゴというか、自分が欲しくて産んだのだから、最低でも自分よりは幸せになって欲しいと願う気持ちとそうしなければという責任感はすごくよくわかりました。
わたしも、母親になりたいのなら、ママくらいの責任感を持って産みたいなと思いました。
「俺たち今までカホコを守るための壁だったけど、今は逆にあの子が乗り越えられない壁になってないか?だったら門を開けてあげようよ。あの子の未来だけは買ってあげられないんだから。」(最終話)
カホコとハジメの結婚式に来て欲しいとパパがママに説得したときのセリフ。これでようやくママも折れて結婚を認めました。
パパから名言出ましたね!
カホコを守るための壁だったはずが、いつのまにかカホコにとっての壁になってしまっていた。。なんとも衝撃的な事実ですよね。でもこれ、あるあるなんだろうなーと思いました。
子供を守るためにはどうしても壁が必要だし、だけど壁でガチガチに囲ってしまうとまた子供も進めなくなってしまう。壁を作りつつも、子供の進路を全く邪魔しないなんて難しいですよね。だから、これはたくさんの親がぶち当たる壁でもあるんだろうなと思いました。
カホコの幸せを誰よりも願っているママだからこそ、自分がカホコの幸せを邪魔しているんじゃないか?と気づいた衝撃はものすごいものだったと思います。それと同時に、いつでもカホコの進みたい方向へ行けるように応援してきたパパの愛にも感動しました。
このパパの姿こそが、理想の親像なんじゃないかなとわたしは思います。
子供のことを大事に大事に考えるからこそ、子供が何をどう考えているかをいつも尊重し、子供の気持ちを一番に考えて応援する。わたしはまだ親になっていないので、子供からの目線になってしまいますが、子供にとって、親は一番の応援者であって欲しいんですよね。
自分が良いと思ってやろうとしたことを親に反対されるとすっごく悲しい。つい心配だから、あーなったらどうするんだとかこうなったらどうするつもりなんだと反対したい気持ちもわかるんだけれど、それでもやろうとしている子供を親が応援しなかったら、いったいだれが応援するのか。それこそ1人ぼっちで立ち向かわせることになってしまうのではないか。どうせ親に言っても反対されるだけだし。。と、何もかも1人で決断して勝手にやるようになってしまったら、逆にそのほうが危険なんじゃないだろうか。
幼いころから親に期待せず、なんでも自分ひとりで決めてひとりで何もかも背負ってやってきたわたしだから、このパパの姿はすごくあこがれるというか「あぁ、わたしも親にこうして欲しかったなぁ」とすごく思いました。
そして、このあとママが取り仕切って絶望的だったカホコの結婚式を成功させる姿もぐっときますね。これでこそママの愛!って感じで。子供が困っているときこそ、親が手を差し伸べるとき。困難から子供を遠ざけるんじゃなくて、困難に立ち向かえるように全力でサポートする。最後のママはほんとに素敵でした。
「俺がいつも優しいと思ったら大間違いだからな。カホコを不幸にしたらぶっ殺す。」(最終話)
いつもカホコとハジメを優しく見守ってくれていたパパが、バージンロードでハジメくんに言った言葉。
パパの愛が炸裂ですね!ぶっ殺すという言葉が普段のパパとギャップがあってこれまた面白い。
カホコが幸せになるなら、カホコが笑っているなら、それがどんなことでも俺は応援するけれど、カホコが不幸になるようなことがあったら許さないぞ。というパパの親心が最高ですね。ほんと素敵なパパだと思います。
「うわっコイツもか」みたいなハジメくんの顔も絶妙でした。
ということで、
1話から最終話までの名言をまとめてみました!
これでもだいぶ削ったんですがかなりの量になってしまいました笑
カホコ終わっちゃって寂しいですね~
カホコの素直でまっすぐな愛を見てほんと毎週癒されました。
わたしも人を幸せにできるような人間になりたいなと思います。
動画サービスは今のところ「
ではまたーノシ
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